無線機レンタル・トランシーバー・インカムのレンタル業者比較

業務用無線機とアマチュア無線は何がどう違う?使い分けるには?

公開日:2023/05/15  最終更新日:2023/05/25

業務用無線機とアマチュア無線機は似て非なるものです。これから無線機の導入を検討中の方は、業務用無線機とアマチュア無線の違いがよく分かっていないということも多いことでしょう。そこでこの記事では、両者の違いについて解説。それぞれが活用できるシーンについてもあわせて解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

業務用無線機とアマチュア無線の違い

業務用無線機とアマチュア無線の違いは、使用用途にあります。業務用無線機とはその名のとおり仕事上で使用する無線機のことであり、通信エリアも10km~20kmと幅広く、さまざまな分野で使用されています。

たとえば警察や消防なら署員同士の連絡から市民からの応答手段として、タクシーや鉄道ならドライバーとオペレーターとの交信手段として、ほかにも警備会社やイベント時のスタッフとのコミュニケーション手段としても活用されているのです。

一方、アマチュア無線はプライベートで使用する無線機のことであり、仕事で使用することは法律により禁止されています。つまり仕事で使う場合は業務用無線機、趣味で使う場合はアマチュア無線というわけです。

ちなみに業務用無線機とよく似た言葉として、トランシーバーやインカムも挙げられます。それぞれ解説するとトランシーバーは受信機と送信機が一体型の無線機を指し、通信エリアが数百mと業務用無線機より狭い反面、手軽に使えるでしょう。

また、インカムは無線機に小型のヘッドセットやイヤホンが付属した機器のことであり、端末を持つ必要がなく作業中でも交信しやすいことが特徴です。

業務用無線機の使用には免許が必要

無線機の電波は用途ごとに周波数が割り当てられており、また周波数の数にも限りがあります。誰もが自由に電波を発信すると電波同士が干渉して映像が乱れたり、音が聞き取りにくくなったりなどトラブルを招く危険もあるため、無線機の使用には適切に扱えるよう許可を受けなくてはなりません。

そのため、業務用無線機の使用には電波を管轄する総合通信局への免許申請が必要になるわけですが、手続きはほとんどの業務用無線機の販売・レンタル会社が代行してくるので、そこまで心配することはないでしょう。

なお、業務用無線機は基本的に免許申請が必要ではあるものの、端末や使用場合よっては免許不要で使用できるケースも存在します。

たとえば、レンタルでの使用や電波が非常に微弱なケースであり、業務用無線機の出力は最大5Wが上限とされているのに対し、出力1W以下であれば免許申請の必要がなくその日のうちに使用できるのです。主に小型のトランシーバーが該当しますが、通信エリアは最大でも500mほどと狭いうえ、建物など障害物があると電波も通じにくく注意が必要になります。

ほかにもインターネット回線を使用するIP無線機も免許を持たず使用可能です。ただし、IP無線機は山奥など人気の少ない場所は回線が届かない可能性があるため、利用の際には通信エリアを事前に確認しておきましょう。

ちなみに業務用無線機は自動車免許と同じように、5年に一度は免許を更新しなくてはなりません。また、更新費用も出力が高い業務用無線機は2~3万円以上かかります。そのため、長期間使用する場合であれば維持費のほかにも更新費がかかる点を念頭に置いておきましょう。

業務用無線機を活用できるシーン

業務上無線機が活用できるシーンは、文字通り業務上での使用です。業務用無線機の役割は主に従業員数同士でのコミュニケーションのためですが、スマホでの会話と違い、無線機は1度に複数の人物にメッセージが送れるうえ、通話料もかかることがありません。

一方、スマホは一対一での会話が前提であり、一応LINEアプリなど工夫によっては複数人との同時通話も可能ではありますが、それでもスマホは会話するだけでも「起動→通話コマンドを選ぶ→通話する相手を選ぶ→通話ボタンを押す」とさまざまな操作を行わなくてはなりません。とくに頻繁に会話が求められるケースでは、いちいち操作するのも煩わしいでしょう。

それに対して無線機は1ボタンで直接相手に話しかけられるなど操作が非常に楽であり、どのような人でも簡単に扱えます。

通信エリアはスマホには劣りますが、それでも10~20kmの距離なら問題なく通話できるため、工場やイベント時、店内でのスタッフ同士の連絡手段から、災害時の緊急連絡用まで幅広いケースで活躍できるでしょう。とくに物流業界では運転時にスマホでは連絡できないため、無線機を使ってコミュニケーションをとることが主流となっています。

アマチュア無線を活用できるシーン

アマチュア無線が活用できるシーンは趣味の範囲にとどまります。そもそもアマチュア無線は営利目的で行わってはならないと法律と定められており、仕事上での使用は認められていません。

たとえば、会社のイベントでアマチュア無線を使用すると電波法違反となり、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科される可能性があります。もし会社で無線機を使用するのであれば、業務用無線機を使用するようにしましょう。

とはいえ、個人的な趣味以外でもアマチュア無線の使用が認められるケースも存在します。たとえば災害時の連絡手段からマラソン、花火大会といった地域イベントでの使用のほか、ボランティアや清掃活動といった地域活動などです。

まとめ

業務用無線機とアマチュア無線の違いをまとめると、仕事で使う無線機は業務用無線機、趣味で使う無線機はアマチュア無線となります。両者は明確に使用目的が分かれており、アマチュア無線を仕事で使用することはできません。

アマチュア無線は業務用無線よりも出力が高く、長距離通信が可能なので一部の会社が使用してしまうケースも存在しますが、知らず知らずに使えば法律違反となるため、くれぐれも気を付けましょう。

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