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特定小電力無線機はどんなときに役に立つ?メリットや注意点とは

公開日:2023/02/15  最終更新日:2023/01/26

小電力無線機

警備業やイベント運営業などで使用されることが多い無線機には、種類ごとにさまざまな特徴があります。中でも特定小電力無線機は、通信可能な範囲・環境は限られる一方、登録手続きなしで利用できるのがメリットです。今回は特定小電力無線機について解説するので、導入を検討している人はぜひ参考にしてください。

特定小電力無線機とは

特定小電力無線機とは、無線機の中でも本体サイズが小さく、出力0.01W以下の機種を指します。特定小電力無線機は他機種と比較すると出力W数が非常に小さいことから、周囲の電波への影響がほとんどありません。そのため、利用時に煩雑な手続きや登録は不要であり、手軽に利用可能です。

特定小電力無線機があると役立つシーン

特定小電力無線機の通信可能距離の目安は200m前後です。遮蔽物があると通信しにくくなることから、見通しのよい場所での利用が向いています。具体的には、規模の小さな工事現場など限られた範囲での警備や建物の1フロア内で行うイベント運営などで役立つでしょう。また、キャンプや登山などのアウトドアシーンにおいて、同伴者と通信する際にもおすすめです。

特定小電力無線機を利用するメリット・デメリット

特定小電力無線機を利用するメリット・デメリットをそれぞれ紹介します。

メリット1:利用のための手続きが不要

通常、国内での無線機の利用には免許や登録手続きが必要となりますが、特定小電力無線機は電波が微弱であるため、免許・登録が不要です。無線機が手元にあればすぐに使えるため、誰でも気軽に利用できます。

メリット2:コンパクトなボディで携帯性に優れている

基本的に、無線機は出力W数が大きいほど本体サイズも大きくなる傾向です。特定小電力無線機は出力W数が0.01W以下と小さいため、無線機本体も非常にコンパクトです。携帯性に優れていることから、アウトドアなどで荷物を増やしたくないときにも持ち運びしやすいでしょう。

メリット3:バッテリーが長持ちする

無線機のバッテリー消費量は、利用する電波の大きさに比例して増えるのが特徴です。特定小電力無線機はバッテリー消費量が少なく、長時間通信することが可能。機種によって運用時間は変わるものの、目安として、単3乾電池1本で30時間前後通信できます。丸1日のイベント運営などでも電池切れの心配がない点は、小電力無線機の大きな魅力であるといえるでしょう。

デメリット1:通信可能範囲が制限される

特定小電力無線機は出力の小さい電波を利用して通信するため、他機種と比較すると通信性に劣ります。機種や環境によるものの、通信可能な距離は通常200m前後、見通しのよい場所で最大500mほどです。建物が密集している都心部などで利用する場合は、200m以下であっても通信が難しいケースもあるでしょう。

デメリット2:遮蔽物に弱い

特定小電力無線機は遮蔽物に弱いため、大きな遮蔽物や複数の遮蔽物を挟むと通信しにくくなります。そのため、建物の中と外での通信や同じ建物内の別フロアでの通信の際には、出力W数の大きい無線機を使用するのがよいでしょう。特定小電力無線機の利用を検討しているケースで、通信環境に不安がある場合には、事前にデモ機などを利用してテスト通信を行うのが賢明です。

特定小電力無線機を利用するときの注意点

特定小電力無線機を利用する際には、いくつかの注意点を押さえておくことが重要です。ここでは、特定小電力無線機の利用時に注意すべきポイントを2点紹介します。

別の特定小電力無線機との混信を避ける

特定小電力無線機を利用する際に、通信範囲で別の特定小電力無線機を利用している人がいると、混信が発生するケースもあります。混信は同じ周波数で通信していることが原因となって起こる現象であるため、完全に防ぐことは難しいのが現状です。

周囲に特定小電力無線機を利用している人がいないかを確認する、周波数やチャンネル番号を通信相手以外に教えないなど、可能な限りの対策をとって混信を避けましょう。混信の発生に気が付いた際は、チャンネル番号の設定を変更して通信し直してください。

機種選びは慎重に

特定小電力無線機の機種選びの際には、法律に抵触しない機種を選ぶことが重要です。基本的には、技術基準適合証明マークがある機種を選択すれば問題ありません。

ただし、技術基準適合証明マークがある機種を改造した無線機の利用は、法律違反に当たるため注意してください。また、海外製の無線機は国内とは規格が異なる場合もあります。購入の際は、日本で広く利用されている無線機メーカーを選択するのがおすすめです。

 

今回は、特定小電力無線機の特徴や利用シーン、メリット・デメリットに加え、利用時の注意点について詳しく解説しました。特定小電力無線機は、他機種と比較して通信可能範囲が狭く、利用できる環境が限られている一方で、登録なしで手軽に利用できるというメリットがあります。また、携帯性に優れておりバッテリーも長持ちするため、「イベント運営やアウトドアなどで丸1日使用したい」という場合にも向いています。また、利用時には混信や機種選びに注意しましょう。特定小電力無線機の利用を検討している人は、今回の記事を参考にしてください。

 

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