無線機・トランシーバーの通信距離はどれくらい?種類別に紹介!
携帯電話と同様に、無線機・トランシーバーも、高性能でありながら小型化が進んでいます。最近では、レンタルにて常に最新型の機種を利用できるのでとても便利です。しかも、色んな種類の機種をレンタルできるので、さまざまなシーンで利用が可能となっています。そこで、機種別の通信距離や利用方法について解説しましょう。
簡易業務用無線機
先ずは、通信距離の目安ですが、見通しのよい屋外では約5kmが通信圏内となります。しかし、市街地ではビルなど建物によって電波が遮られるので、約1kmと通信圏内が縮まってしまうのです。
屋内の通信距離は約500mから1Kmが目安なのですが、建物の材質、構造などによって通信環境に差がでてしまうので、一様に捉えないほうがよいでしょう。大きなホテルやビルでは、1階から何回まで通信が可能かは、実際に現場でチェックしてみないと正確にはわからないのです。10階、20階まで通信できるかも知れませんし、屋上まで可能かも知れません。
一方で、3階で既に通信不可能なケースもあるのです。屋内では、壁の厚さ、エレベーターの位置、窓の大きさや数などによって、通信状態が変わることを覚えておきましょう。
利用方法はさまざま
簡易業務用無線機の利用方法は、さまざまなイベントで利用が可能です。5大ドームと呼ばれる、東京・大阪・ナゴヤ・札幌・福岡の各ドームでのイベントや、東京ビッグサイト、幕張メッセ、インテックス大阪などのイベント会場でも利用できます。屋外で行われるマラソン大会などでも、多く利用されているので、ほとんどのイベントで利用できるといっていいでしょう。
IP無線機
IP無線機の通信距離は、日本全国となります。携帯電話会社の通信網を利用するので、無線機といっても携帯電話に近いかも知れません。ですから、IP無線機では通信距離を考えなくてもよいのです。ただし、通信範囲に網羅されていない地下、海岸や海上、山の中では使用できませんのでご注意ください。
利用方法
IP無線機は通信距離が関係ないので、長距離で通話を必要とする運送会社ではよく利用されています。IP無線機はボタン一つで通話が可能な点と、小型なので携帯性に優れています。各企業で業務専用のスマホを貸与する代わりに、IP無線機を貸与して業務連絡用での利用シーンも多いのです。
特定小電力トランシーバー
特定小電力トランシーバーの通信距離は100mから200mと、とても短いです。もともと電波の強さである空中線電力は10mw以下となっているので、通信距離が短いのは当然なのです。屋内で階をまたいでの通信は、難しいかも知れません。また、100mあるといっても、壁などの遮へい物があるともっと短くなってしまいます。
利用方法
ワンフロアでのバンケットやイベント、道路工事などの警備員同士の通話、キャンプやツーリングなど、会話する者同士が近くにいる場合だと問題なく利用できます。サバイバルゲームではチーム内の通信に利用されています。また、ハンズフリーで会話できるメリットもあるので、クレーン作業など工事現場での利用も多く見られます。
通信距離が短くなってしまう原因
無線機・トランシーバーを使っていて、「あれ、昨日は問題なく聞こえていたのに、今日は聞こえないぞ」と、感じたことのある方は多いのではないでしょうか。無線機・トランシーバーは、通信環境によって通信距離が変化してしまうのです。ここでは、どのような時に通信距離が変化してしまうのか解説します。
天候による影響
晴天だと気持ちもよいですし無線機・トランシーバーも、良好につながってくれると思いますよね。ところが、晴天だから良好につながる訳でもないのです。たとえば、昨日天候が曇りの状態で利用できていた距離が、今日、快晴になったことで通信できなくなるのはよくあることなのです。
無線機・トランシーバーの通信状況が最もよい天候は「曇り」その次に「晴天」最悪なのは「雨や雪」なのです。曇りの場合は、上空で雲が電波を地上に跳ね返してくれるので通信状態が良好「◎」となります。晴天だと跳ね返りがないので、曇りよりは少し劣って良「〇」となります。雨や雪だと水が電波を吸収してしまうので、「×」となってしまうのです。ただし、通信できなくなる訳ではなく、数メートルほどの距離が短くなるだけなのでご安心ください。
大勢の人出
市街地で利用する際には、時間帯によって人出が異なってきます。午前中から利用していてランチタイムになると、急に聞こえ辛くなってしまうこともしばしば。これは、ランチタイムに大勢の人が現れたので、人物自体が遮へい物となってしまい通信障害を起こしてしまうのです。
無線機・トランシーバーは小型で携帯に優れていて、会話もスムーズに行うことのできる優れた通信アイテムです。記事内で紹介した、「簡易業務用無線機・IP無線機・特定小電力トランシーバー」など、用途に合わせてレンタルできるのも大きなメリットです。メーカーによってもいろいろ特徴があるので、利用したいと考えているのならぜひ、レンタル業者に相談しましょう。きっと、ニーズに合った最適な機種を選んでくれますよ。