インカムとはどういうもの?トランシーバーとの違いと種類について解説
インカムはコミュニケーションに便利な無線機器ですが、トランシーバーとの違いや種類について知っていますか。インカムについて知ることで、効果的なコミュニケーションが可能になり、快適な情報共有の環境を作れるでしょう。この記事では、インカムの詳細とトランシーバーとの違い、種類について解説します。
インカムとは?
インカムは、インターコミュニケーションシステムの略称です。会話機器の一種であり、近距離での通信を目的として開発されました。
インカムは、内線電話と似た仕組みで動作します。同じ敷地内やイベント会場、建築現場、マスメディアなど、さまざまな業界で使用されており、時代とともに性能が向上しています。
携帯電話では、情報伝達のために人数分の発信が必要になるのに対し、インカムは大人数に対して、一斉に指示や情報共有ができるのが特徴的です。
1回の発信で全員に情報を共有できるため、とくに大人数で動く現場などでは、効率的な通信手段として重宝されます。複数の人々が同時に会話できることも特徴的です。
そして、インカムにはいくつかの種類が存在します。まず、ヘルメットに装着するバイク用インカムは、バークのツーリングなどで使われることが多いです。スピーカーが耳に位置し、口にイヤホンマイクが固定されています。
バイクを運転する際は両手が塞がっているため、ハンズフリーで仲間とコミュニケーションを取れて大変便利です。
バイク用インカムは、通信手段にBluetoothを採用しており、事前にペアリングして使用します。もうひとつの一般的なインカムは、トランシーバータイプの無線機にヘッドセットやイヤホンマイクを接続したものです。このタイプのインカムもハンズフリーで使用できるため、業務などの連絡に最適です。
インカムとトランシーバーの違い
インカムとは、厳密な定義は存在しませんが、一般的にはヘッドフォンとマイクが一体化した会話機器のことを指し、大人数に向かって会話が可能です。
一方、トランシーバーは手にもって使う無線機で、発信者は基本的にひとりが、口元に近づけて話す必要があります。
複数人数が同時に発言できるモデルもありますが、送受信の切り替えや、口元に近づけなければならない性質から、基本的には一対一のコミュニケーションツールとなっています。
また、インカムは手が自由になるため、作業に携わる人たちに向けて作業を継続しながら指示を出したり、会話を受けたりが容易にできるのが特徴です。
インカムのメリットと使い方
インカムは、ハンズフリーで通話ができるという点が特徴であり、さまざまなシーンで活用されています。インカムのメリットと使い方について確認していきましょう。
インカムの最大のメリットは、ハンズフリーでの通話が可能であることです。一般的なトランシーバーでは片手が塞がってしまうため、作業効率が落ちることがあります。
しかし、インカムはヘッドフォンとマイクが装備されており、両手が空いたままで会話が可能です。これにより、作業中でもスムーズなコミュニケーションが可能となり、業務効率が向上します。
また、インカムは電話回線を使用せず、独自の通信方式を採用しています。そのため、携帯電話に比べて通話料がかからず、低コストであることが大きなメリットです。
携帯電話やIP無線機などは電話回線を使用しているため、通話料が発生しますが、インカムではほぼ初期コストのみで済みます。
ランニングコストも電気代のみで、非常に低く抑えられます。このようにインカムを使うことには多くのメリットがあるため、さまざまな場所で効果的に活躍する通話機器です。
活用の一例として、コールセンターやイベント会場が挙げられます。コールセンターでは一日に数百件の電話を受信するため、受話器を上げるだけでも疲れてしまいます。
さらに会話内容をパソコンに記録することが一般的です。こうした環境では、ハンズフリーで両手が自由に使えるインカムが大いに活躍します。
また、イベント会場でもインカムは重宝されています。大規模なイベントでは、機材の搬入や照明、音響など、多岐にわたる作業が準備のために必要です。
両手が塞がっていると的確に指示を受けることが難しくなりますが、両手が自由な状態で作業できるインカムがあれば、作業中でも効果的に会話に応じられます。
まとめ
インカムとトランシーバーは、無線通信に使用される機器ですが、使用方法や特徴に違いがあります。インカムはヘッドフォンとマイクを装備し、ハンズフリーで通話ができるため、作業効率の向上に役立ちます。一方、トランシーバーは手に持って使用する機器であるため、口を近づけて話さなければなりません。インカムはハンズフリーで業務にあたるコールセンターやイベント会場などで幅広く活用されています。導入費用は、機器の購入費用だけで、通信費などのランニングコストがほぼかからないのも大きな魅力です。インカムは、スムーズなコミュニケーションに貢献し、業務効率を上げるアイテムです。トランシーバーとの違いをよく把握し、効果的な現場に導入しましょう。