インカムレンタルで失敗…値段で選んで後悔した失敗事例
トランシーバーやインカムのレンタル業者はたくさんありますが、安いからといって悪質な業者を選んでしまったりすると最悪の場合法的に罰せられることにもなりかねません。そんな事態になるのを防ぐために、良くない選び方をするとどういった問題が起こるのかを具体的に解説します。
電波が弱くて声が聞こえない
インカムなどの無線機器には種類ごとに出力の違いがあり、出力の大きさはそのまま電波の強さにつながります。それならそこまで広くない空間の場合は小電力のインカムで足りるだろうと思ってしまいがちですが、電波は壁などの障害があるとさえぎられてしまうため、安さを求めて安易に出力が小さいものを選ぶのは間違いです。
どんな場所でどういう用途に使うのかを伝えると、業者から「これはどうですか」という風に提案がされると思いますが、それが本当に最適なのかをしっかり見極められるようにならなければいけません。
サポートが不充分
無線機をレンタルするのは、使い方を完全に熟知した人だけとは限りません。むしろ、イベントスタッフに渡すために大量に借りるときなどは、トランシーバーやインカムには触ったことのない人たちがたくさんいるという状況もありえるでしょう。
使用中に不具合が起こることもあります。そんなときは業者にサポートを頼みたくなりますが、安さをうたっている業者の中にはサポート面がイマイチなところも存在します。それどころか日ごろのメンテナンスが充分にされていないところもあるのが事実。
特に、無線機のバッテリーというのは経年劣化するものなので、バッテリーのメンテナンスをどれくらいちゃんとやっているかというのは事前に確認しておくべきだといえます。そのときはぜひ、借りた後のサポートはどんなことをしてくれるのかも一緒に聞いておきましょう。
貸し出されたのが違法無線機だった
日本では、認可されていない海外の無線機などを使うのは犯罪です。それを知りながらも、レンタル業者の中にはそうした違法の無線機を貸し出しているところがあります。恐ろしいのは、違法無線機をレンタルして使ってしまった場合、処罰の対象になるのは貸し出した業者ではなく無線機を使用した側だということです。たとえ違法のものだと知らずに使っていたとしても問答無用で罰金や、場合によっては懲役刑を科される事態に陥ってしまいます。
これには電波法という法律が関わっていて、違反すると「1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金刑」と定められています。さらに、もしその違法無線機で公共の電波を妨害してしまったりするとより罰は重くなります。「重要無線通信妨害罪」という罪で「5年以下の懲役もしくは250万円以下の罰金刑」です。
違法になってしまう電波は主に「周波数」と「出力」という二点に問題があります。周波数は国ごとにどの周波数をどこが使うのかが決められていて、海外製の無線が危ないのはそのルールを無視した電波を発してしまう可能性があるからです。
そして「出力」ですが、出力は大きければ大きいほど強い電波が出るので、それだけ周囲の電波を妨害してしまう危険性が高まります。海外製の無線機への規制は、この「出力」がとても大きいものが多いのも理由になっています。
使った後で「知らなかった」では済まされないので、レンタル業者を選ぶときは本当に注意しましょう。
どうして業者によってレンタル料が違うのか
そもそもなぜ業者によってレンタルにかかる代金が違うのでしょうか。それにはいくつかの理由があります。
まず、上にも書いたようにサポート面の充実度というものが挙げられます。安すぎる業者は、サポートにかけるべき人件費を削ってそうした価格設定をしていることがあります。
レンタルを専業としているか否かも関係しています。レンタルだけでなく販売も行っている業者は、高性能の商品をアピールするために性能の良い無線機を貸し出していて、結果としてレンタル料金も高くなっているという傾向があります。
オプション料金の有無もレンタル料が業者ごとに違う理由の一つです。ある業者の料金は無線機本体だけでなくイヤホンマイクなどの付属品も含めたもので、別の業者ではイヤホンを借りるのに別途オプション料がかかる、といったように微妙に料金の内訳に差があったりします。
また、トランシーバーなどを使う環境によってはより高性能のイヤホンマイクなどが必要になることもあるため、借りる時の目的に応じて料金が変わるということもありえます。
まとめ
他と比べて圧倒的に料金が安いレンタル業者はどこかに問題点があることも多いですが、特に問題はなく企業努力のおかげでその値段を実現しているという場合ももちろんあります。とはいえもしも違法無線機を貸し出されて処罰を受けてしまったりしたら大変なので、業者を選ぶときはくれぐれも注意しましょう。