レンタルするならどっち?無線機とトランシーバーの違い
イベントだけでなく、地震などの災害が起きた時には、迅速に情報のやり取りをできることが必須です。そのやり取りを可能にしてくれるのが、電波を発信するトランシーバーと無線機です。どちらも迅速な情報伝達ができるので便利ですが、双方には明確な違いがあります。これから使う機会がある人は、違いを知っておくことで有効に活用できるでしょう。
受信機と送信機が別々なのが無線機
即時の情報伝達ができる手段の1つである無線機の特徴は、電波を発信する送信機と受け取る受信機が別々に存在することです。基本的な無線機の使い方としては、建物の上階など全体を見渡せるポイントに設置する、もしくは受信機を持っている人たちの中央に設置します。そして全体を見渡せるポイントから、状況を調べて送信機をもつ人がマイク越しにメッセージを送るのです。
送信機付近にいる人のメッセージは、無線機で設定した電波チャンネルによって発信され受信機に送られます。基本的に送信機と受信機が別々になっているので、瞬時に状況を理解し的確に指示を出せる人間を受信機側に配置する必要があるのです。ただし、無線機のメリットを挙げるとすれば、この機器は出力が強力ということでしょう。大規模施設や災害時において、緊急を要する事態が起きた時には、すぐに多くの人間に情報を一斉に発信する必要があります。
そこで無線機の場合は、多くの人たちに通信できるように出力調整ができるようになっているのです。そのため、出力を強めればより多くの人にメッセージを届けられるので、瞬時に的確な行動をすることが可能になります。ただし、無線機の出力を強めるうえで注意してほしいのが、世界で共通する法律として電波法が存在することでしょう。電波法とは、電話や飛行機などの通信に影響が出ないように、一定基準の電波を使うには免許もしくは自治体に申請が必要になるものです。そのため、多くの人に電波を届けるのであれば、電波法を知っている免許保持者を配置しなければなりません。
受信機と送信機が一体となっているのがトランシーバー
トランシーバーは、逆に小型化した受信機と送信機が内部に内蔵されている機器です。受信機と送信機が内蔵されているトランシーバーの利点は、現在起きていることを移動しながら確認してメッセージを送れるので迅速性が高いことでしょう。そして、トランシーバーで使われる無線電波は電話ボックスで使われる電波を使うことになるので、周波数は少なくて済み、無線機と違って許可や免許を持っていなくても使える点になります。
そのため、トランシーバーのほうが使い勝手がよいといえますが、決して弱点がないわけではありません。無線機の場合、受信機はバッテリー式で充電する必要がありますが、送信機の場合にはコンセントから直接電力を供給できます。
その点、トランシーバーは電池式で、規格に合った電池を設置することで利用できるのです。電池式なので使いやすいという面もありますが、無線機と違って持続力が劣ってしまいます。そして出力自体も強く設定されていないので、メッセージを届けられる範囲が決まっていません。これらの点から、迅速性で使いやすいというメリットがありますが、何らかの形で広範囲で長期間使わないといけないときには不向きなのがトランシーバーです。
レンタルするならどちらがよいのか
無線機とトランシーバーの特徴と違いがわかったところで、どちらをレンタルするほうがよいのか気になるところでしょう。無線機及びトランシーバーをレンタルするメリットは、低価格で必要な量を用意できる点といえます。トランシーバーと無線機の購入金額は平均で10万円となっているため、1個だけ購入するだけなら費用の負担は軽いですが、複数用意するとなると負担が大きくなるのです。
そして趣味で使うのであれば問題ないですが、イベントで使う場合においては期間が決まっているので、そのために購入すると負担を増やす結果になってしまうでしょう。その点レンタルをするのであれば、月額料金を支払うだけで複数台の機器を用意できるのです。そのうえ、無線機やトランシーバーを調節しないといけないのですが、レンタルであれば業者が即時利用できるようにメンテナンスをしてから貸してくれるので安心して活用できます。
レンタルをすると決めたうえで、どちらがよいのかについては、規模によって変える必要があるでしょう。無線機のメリットは強い出力で広範囲に情報を送れるので、災害時やコンサートなどの大規模イベントでの安全誘導に用いるとよいです。そしてトランシーバーは出力が弱いので、交通整理や遊園地など状況が変わる場所で活用するとよいといえます。
情報伝達で大切な無線機とトランシーバーの違いというのは、基本的に出力に違いがあるため届かせられる距離です。そのためレンタルをするときには、免許の有無と使用先でどれだけの人数に情報を伝えたいかで使い分けることが重要になるといえるのです。